個の時代が進む21世紀-高林秀亘

亜熱帯化している日本の夏にビジネススーツと革靴は適さない

ビジネスシーン

日本の夏は益々、亜熱帯化しています。日本の夏の暑さは、東南アジア諸国と同等かそれ以上でしょう。

真夏の炎天下、自動車のメーターパネルに表示される外気温が40℃を超える日があります。外気温が自分の体温より高いと、生命の危険すら感じます。

 

日本の夏にスーツは、ただの拷問

うだるような暑さが続く日本の夏であるにもかかわらず、ビジネススーツを着たビジネスマンを見かけることがあります。

毎年のように不思議に思うのですが、真夏の炎天下でスーツ姿のビジネスマンは厳格な社内規定と罰則規定によって縛られているのでしょうか。

大企業、中小企業を問わず、真夏の暑い季節に男性社員に対してスーツとネクタイを強要しているような会社の社長は国際的に常識が無いと言えます。また、日本文化とスーツの文化も知らないかもしれません。

 

スーツ姿の男性

 

東南アジアでは、夏にスーツを着たビジネスマンをあまり見かけませんし、ネクタイもしていません。現地でネクタイをしなくても、決して相手に対して失礼ではありません。本来、東南アジアにネクタイの文化は無いのです。

日本にもネクタイの文化はありません。

暑い国々のビジネスマンの多くは上は半袖シャツ、下は薄手の長パンツが標準的なビジネススタイルです。

 

Suit is from England

そもそも、スーツの発祥の地はイギリス。

スーツはフォーマルな服として、世界に広まったスタイル。イギリスは日本のような高温多湿の国ではありませんから、スーツがフォーマルスタイル。

洋服は文字の如く西洋の服であって、スーツはもちろん、ネクタイも日本発のファッションスタイルではありません。

 

黒いワンピース

 

日本でも、秋から冬、春にかけてはスーツスタイルでいいでしょう。

しかし、日本は6月から9月にかけて蒸し暑く、亜熱帯と化すため、どう考えてもスーツは適しません。

 

女性は半袖ブラウスにスカート姿ですから、まだいいでしょう。

ところが、男性が夏場にスーツを着るのは根本的におかしいし、滑稽に見えます。いくらクールビズスーツを着ても、それで体がクールダウンするわけではありません。

 

梅雨の時期あたりから「冷感スーツ」と銘打って、風通しのいいスーツが店頭に並び始めます。しかし、暑ければ上着を着なければいいし、無理してスーツを着なければならない理由があるのでしょうか。

夏の季節は男性も女性と同じく、上は半袖シャツが自然ですし、下は薄手の生地でできた通気性がいいパンツが適切です。

 

身近な犬だって、春になれば自然とアンダーコートが抜け落ちて、風通しが良くなります。そして、秋風が吹き始めて涼しくなってくると、再びアンダーコートが生え始めて体を冷気から守るようにできています。

 

日本の夏に革靴は不適

次に、日本の夏に革靴は適しているとは思えません。

通気性を考慮した革製のビジネスシューズは販売されているものの、表はすべて革で覆われています。このタイプは靴底に穴が開いていて、通気性が確保されています。

しかし、雨天時にこのビジネスシューズを履いていると、シューズ内に水が侵入してくるため、足が濡れてしまう大きな欠点があります。本当、最悪なのです。

 

いずれにしても、亜熱帯化している日本で蒸れてどうしようもない革靴を我慢してまで履く理由があるのか不思議です。これは水虫の原因にもなります。

そもそも、昔の日本人はゲタを履いていました。

 

ここで、シューズメーカーは日本の夏に向けて、通気性を十分考慮したビジネス用シューズを設計して提案したらどうかと思います。

あくまでフォーマル性を崩さないデザインを与えた夏用のビジネスシューズ。

 

しかし、靴業界が旗を揚げて「新・夏用ビジネスシューズ」を販売しても、国民がすぐになびかないかもしれません。

そこで、例えば国が先頭に立ち、お偉い政治家と閣僚の方々が率先してそれを着用してPRした方がいいかもしれません。更に、オフィスで働く国家公務員、地方公務員は率先して夏用ビジネスシューズを履いたらどうでしょう。

女性用のビジネスシューズも同じ。

 

何も、日本は無理して西洋文化を取り入れる必要は無いと思いますし、西洋のいいところだけを学べばいいのです。西洋の全てが優れているわけではありませんし、日本には西洋が霞んで見えるほど優れた有形、無形の文化が多く存在しています。

西洋は西洋、日本は日本なのです。

 

エッ、私はどうかって?

夏にスーツなんて着るわけがないでしょ。

ネクタイ?

とんでもありません。呼吸が苦しくなります。冠婚葬祭の時は例外として。

夏は仕事中、半袖Yシャツに下は薄手の通気性がいいパンツでいいのです。どのようなシーンでも、それで無礼ではありません。

日本の蒸し暑い夏でも、「スーツにネクタイを締めなければならない」なんて常識は非常識なのです。

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