グローバル化と江戸時代の鎖国政策のメリット、デメリット

物事は必ずと言っていいほど、長所と短所を併せ持ちます。一例としてグローバル化。江戸時代の鎖国政策と現代のグローバリズムは、まさに対照的な関係。

江戸時代の鎖国政策は日本独自の有形、無形の文化を築き上げ、リサイクルを考えた循環経済が成り立っていました。当時、日本国は鎖国という条件の下で、独自の国家が成り立っていたのです。

その後、明治維新を経て大正、昭和、平成、そして令和の時代を迎えました。

元号の変遷の中で、平成の時代から経済のグローバル化が加速していきました。これとマイクロソフトWindows 95は大きな関係があると考えられます。

1995年当時はインターネットの黎明期ながら、情報通信の在り方が大きく変わっていったのです。個人の生活もビジネスの世界もインターネットを取り入れることで、国境という概念が薄くなっていったのです。

インターネットの普及により、情報もお金も瞬時に世界を駆け巡るようになります。これにより、グローバル化が加速していったのです。

では、グローバル化のメリットとデメリットを書き出してみます。

グローバル化のメリット

・人件費を含めた製造コストが安い国で物を生産することで、それが商品売価に反映される。

・投資対象となっている国の経済成長を後押しする。

・国際貿易がより発展する。

・投資対象の幅が広がることで、株や不動産への投資がより活発になる。

・グローバルスタンダードにより規格の統一化が進む。

・インターネットの普及により、グローバルな情報共有が可能となる。

グローバル化のデメリット

・製造業の製造拠点の移転に伴い、先進国の労働者の賃金低下や失業率の上昇。

・貿易の自由化により、地場産業の消滅やデフレ誘導。

・グローバルスタンダード(アメリカンスタンダード)は一国が世界を制覇する流れを強める。

・グローバル的な価値観の拡大により、独自文化への影響。

・地産地消の概念が薄らぐ。

・新型コロナウイルスのような感染症のパンデミックが発生すると、新興国の生産工場が停止、または生産量の低下により、グローバルな製造業は深刻な影響を受ける。

今日のグローバル社会の価値観からすると、鎖国政策が敷かれていた江戸時代は異質な国と感じられるかもしれません。

ところが、江戸時代は幅広く独自の日本文化が発展した時代。銭金では買うことができない、有形無形の貴重な文化を日本に残した時代。

また当時、地産地消、物資のリサイクルが庶民の生活に根付き、循環経済の上手い仕組みが出来上がっていた時代でもあります。

文化が薄い国、アメリカ

アメリカに世界遺産は存在しているものの、文化遺産はあまり見られません。これは、アメリカの歴史が浅いという理由だけではなく、純粋なキャピタリズム国家は文化をあまり重んじない背景も関係しているのかもしれません。

アメリカ合衆国は米国国民のために存在しているのではなく、ごく一部の層のために存在している国。

言い換えれば、アメリカはアメリカ合衆国株式会社。米国を支配している組織にとって、アメリカ合衆国と関連諸国は自動販売機のような存在なのでしょう。

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