吹き抜け空間があって窓ガラスの面積が広く、明るい家の長所と短所

誰だって日当たりが良く、室内が明るい家に憧れます。

有名住宅メーカーのモデルハウスに足を踏み入れると、エントランスが豪華な吹き抜けになっていることがあります。そのようなモデルハウスは採光が十分とられているため室内が明るく、至れり尽くせりの豪華仕様であるのがデフォルト。

吹き抜けがある家に入ると、開放感があって明るいのは確か。しかし、家の設計次第ではデメリットが目立ってしまいます。

吹き抜けがある大きなリビングは富裕層向き

しかし、物事にはメリットとデメリットが存在します。

仮に、リビングの広さが20畳以上で大きな窓ガラス付きの吹き抜けがある部屋は、普通の家庭用エアコンでは役不足になる場合があります。

冬場も同様、エアコン暖房では暖かさを感じないかもしれません。床暖房も検討する必要があるかもしれません。

腕がよくない設計士がしょぼい設計をすると、このような問題に直面します。

日本国土の約半分は寒冷地に属します。

日本の本州では、夏季にエアコンを使用する期間は3ヶ月少々と短いのです。そして、冬季、暖房機器を使用する期間が長い地域が断然多いのです。

関東から関西にかけては、どこの家庭でも毎年10~11月には暖房器具の準備を始め、翌年の3月あたりまでは暖房器具が稼働を続けます。実質、5~6ヶ月は暖房機器が必要です。

吹き抜け空間は夏は暑く、冬は寒い傾向

住宅設計にもよりますけど、吹き抜けがある広い空間はガラスの面積が増えるため、夏は暑く、冬は寒い空間となりがち。

マンション、一戸建て、ビルを問わず、開口部のガラス面から熱が逃げてしまうため、ガラス面積が広い建物ほど空調効率が悪化します。

つまるところ、ガラス張りの明るくて開放感がある大きな空間を作ると、そのような空間を快適な状態に保つためには、夏も冬も空調設備がフル稼働することになります。

一言で言うと、カーディーラーのようなガラス張りのショールームは夏は暑く、冬は寒くなりがち。

リビングが20畳以上の窓ガラスに囲まれた、明るい吹き抜け空間を作ると、光熱費は標準仕様の住宅に比して高くなる傾向があります。そして、冬季は1階の足元が寒く感じるかもしれません。

更に、吹き抜け空間の設計によっては、キッチンの料理臭が2階へと上昇していきます。そもそも、住宅のリビングが20畳以上の大きな吹き抜け空間は、富裕層の仕様。

総合的な住みやすさを考えれば、吹き抜けが無い標準仕様の住宅が現実的かもしれません。

ちなみに私が家に求める条件を1つだけ挙げるならば、「冬、暖かい家」ですね。

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