個の時代が進む21世紀-高林秀亘

吹き抜け空間があって窓ガラスの面積が広く、明るい家の長所と短所

吹き抜け空間

誰だって日当たりが良く、室内が明るい家に憧れます。

有名住宅メーカーのモデルルームに足を踏み入れると、エントランスが豪華な吹き抜けになっていることがあります。そのようなモデルルームは採光が十分とられているため室内が明るく、至れり尽くせりの豪華仕様であるのがデフォルトです。

吹き抜けがある家に入ると開放感があって明るいのは確かです。

 

■吹き抜けがある大きなリビングは富裕層向き

しかし、物事にはメリットとデメリットが存在します。

仮に、リビングの広さが20畳以上で、大きなガラス付きの吹き抜けがある部屋は、普通の家庭用エアコンでは役不足となります。冬場も同様、家庭用の暖房機器では話にならないでしょう。いずれにしても、業務用の大型空調設備が必要となります。

更に、床暖房も検討する必要があるでしょう。

 

日本国土の約半分は寒冷地に属します。

日本では、夏季にエアコンを使用する期間より、冬季に暖房機器を使用する期間の方が長い地域が断然多いです。

関東から関西にかけては、どこの家庭でも毎年10月には暖房機器の準備を始め、翌年の3月あたりまでは暖房機器が稼働を続けます。実質、5~6ヶ月は暖房機器が必要です。

 

概して、吹き抜けがある広い空間はガラスの面積が増えるため、夏は暑く、冬は寒い空間となりがち。

マンション、一戸建て、ビルを問わず、開口部のガラス面から熱が逃げてしまうため、ガラス面積が広い建物ほど空調効率は悪化します。

つまるところ、ガラス張りの明るくて、開放感がある大きな空間を作ると、そのような空間を快適な状態に保つためには、夏も冬も業務用の大型空調設備がフル稼働することになります。

一言で言うと、カーディーラーのようなガラス張りのショールームは夏は暑く、冬は寒くなりがち。

 

リビングが20畳以上のガラスに囲まれた、明るい吹き抜け空間を作ると、光熱費は標準仕様の住宅に比して2倍はかかると見ていいでしょう。それでも、1階の足元は寒さを感じるかもしれません。

更に、吹き抜け空間の設計によっては、キッチンの料理臭が2階へと上昇していきます。そもそも、住宅のリビングが20畳以上の大きな吹き抜け空間は、富裕層の仕様。

総合的な住みやすさを考えれば、吹き抜けが無い標準仕様の住宅が現実的。

ちなみに私が家に求める条件を1つだけ挙げるならば、「冬、暖かい家」ですね。

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